「考える力」を取り戻すには? 〜マッキンゼーと構造コンサルティングの話〜
こんにちは。
今日はちょっと、コンサルティングの話をしたいと思います。
実は最近、毎月開かれるロバート・フリッツのオンラインセッションに参加した際の話です。あるクライアントのコンサルをマッキンゼーのメンバーと協働で行い優れた成果を出した参加メンバーの活動報告を聞いたのち、彼がこう言ったのです。
「マッキンゼーのコンサルティングが優良でないというわけではありませんが、構造コンサルタントのもたらす価値の方が「ずっと重要」で「ずっと活力のあるもの」であるということを知ってほしい」と。
どういうことか、ちょっと一緒に考えてみましょう。
コンサルタントに頼るって、悪いこと?
そもそも、誰かにアドバイスをもらうのって悪いことじゃないですよね。マッキンゼーみたいなところは、膨大なデータを持っているし、分析もものすごい。たくさんの企業が、それで成長してきたのも事実です。
ただ、フリッツが言いたかったのは、こういうことなのです。
「本当に大事なことは、他人に教えてもらうものじゃなく、自分で見つける力を育てるべきじゃないか?」
つまり、外から答えをもらうだけじゃなく、自分の中にある「本当の答え」を引き出すことが大事だ、ってことですね。
じゃあ、構造コンサルティングって何をするの?
イメージしてください。マッキンゼー型の従来のコンサルティングは、基本的にこう考えます。──クライアントには考える力がない、だから私たちが代わりに答えを出しましょう、と。
それはある意味で正しい面もあります。複雑な問題に立ち向かうために、専門家の知恵を借りることは有効です。でも、そのやり方にはどうしても限界があります。なぜなら、外から与えられた答えは、クライアント自身の「内側からのエネルギー」を生み出しにくいからです。普通のコンサルは、こう言うかもしれません。「あなたの問題はこれです。だから、こうしましょう。」
一方、私たち構造コンサルタントは、まったく違う考え方をします。
「クライアント自身が、考える力を持っている」「自分にとって最も大切な答えは、自分で見つけることができる」──そう、はじめから信じて向き合うのです。答えを与えるのではなく、問いかける。耳を傾ける。現実を一緒に見つめ、未来を一緒に描く。そして、クライアント自身が「自分で選び、自分で進む」ことを支えるのが、構造コンサルティングの仕事です。
これってコーチング?(よく似ていますが違います、違いについて後日解説しますね)…そして問いかけることは、ちょっと面倒くさいように聞こえるかもしれませんね(笑)。
でも、自分でよく考えて、自分で答えを出したときって、不思議と腹落ちしますよね。そして、その答えには、ものすごいパワーが宿ると思いませんか。
次回はこのテーマをさらに深めていきたいと思います。