マルシェでつながりをデザインする

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先日は、大阪府八尾市高安地区の地域循環共生圏プロジェクトに関連したマルシェ(八尾廃校SATODUKURI BASE)に行ってきました。

新型コロナ緊急事態宣言解除で、久しぶりの開催となったプチマルシェで、廃校の中庭での出店を中心に、教室を改造した「きんたい博物館」と木工教室、河内木綿のワークショップ会場で構成され、全体で高安地域の里山の自然を体感できるようにデザインされていました。

それぞれのテーマは「生き物」「木育」「伝統の織物」「食」と様々ですが、無農薬・有機栽培農家や仲間の実践が、多様な生き物が育める豊かな自然環境をもたらし、その恵みを人間が受け取る、そして会場づくりを支えるボランティアの存在、そんな大きなテーマでつながっている空間がそこにありました。


例えば、マルシェで販売されていた「きんたい米」(写真のおむすびは、程よい甘みともちもち感が絶品でした!)は、きんたいの住むため池の水で育ったお米で、きんたいは淡水魚ニッポンバラタナゴの地方名です。
きんたい米は、生産農家さんからNPO法人ニッポンバラタナゴ高安研究会が直接購入・販売することで販売に必要なコストを削減し、利益をより多く農家さんへ還元・保護に役立てられるシステムを導入しており、きんたい米が地域ブランド化され、趣旨に賛同する農家さんが増えることで、ニッポンバラタナゴが生息するため池に付加価値がつき、これまで放棄されてきたため池がニッポンバラタナゴの保護池へと生まれ変わっていくことを目指しています。

着ぐるみの「きんたいくん」

地域循環共生圏プロジェクトの象徴と言えるマルシェに参加して、共有ビジョンでつながることの大切さを実感しました。
現在のリアリティ(活動)が未来のビジョンとつながり、ビジョンに共感した仲間たちが集いつながる工夫を通して、開催の意図が参加者に伝わり、マルシェ全体の価値も高まります。なによりも参加者の笑顔がいいですね!
個々のビジョンが共有ビジョンのもと、
幾重にも織りなしながら全体の世界観を創り出しているマルシェは素晴らしい。

  • 2021 11.27
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