創造プロセスのサイクルと地域づくり

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創造プロセスのサイクルと地域づくり
皆さんが地域で新しいプロジェクトを始めるとき、最初はとてもワクワクしますよね。

新しいアイデアが生まれ、人が集まり、エネルギーに満ちています。これを創造プロセスの「発芽」の段階と呼びます。地域での新しい取り組みも、最初はこのエネルギーが原動力になります。

しかし次に来るのが「同化」の段階です。ここが実は一番大事な時期です。ところが、この時期は外から見るとあまり変化が見えません。会議をして計画を立て、地道に作業を積み重ねる……でも目に見える成果がすぐには出ない。だから多くの人がここで諦めてしまうのです。
けれどもこの段階で緊張感を内面化し、地域の現実と向き合いながら一歩ずつ進めることで、初めてプロジェクトは本当の意味で成長していきます。まるで赤ん坊が母体の中で育つ時間のように、静かだけれど確実に力が蓄えられていくのです。

完成と次の一歩へ
そして最後に訪れるのが「完了」の段階です。地域のプロジェクトも成果が見えてくると、この時期に差し掛かります。ここで大事なのは二つのことです。

1. 受け取ること
成果をしっかりと受け取り、関わった人たちと共有すること。これはお祝いの時間でもあります。
2. 認めること
ここで一区切りをつける勇気を持つことです。終わりを先延ばしにすると、プロジェクトの勢いが削がれてしまいます。絵を描く人がいつまでも筆を加え続ければ、完成作は永遠に生まれないのと同じです。
そして完成の直後こそ、次の新しいアイデアを考える時です。短期のプロジェクトで「やり遂げる感覚」を繰り返し経験することで、長期の地域づくりでも自信と実績が積み重なり、次の挑戦への力になります。

実績が力になる
地域での取り組みも、最初から大きなことを狙うのではなく、小さな成功を積み重ねることが大切です。やり遂げた経験の一つ一つが、次のチャレンジの原動力になります。
目標を立てて成果を上げる。この繰り返しが「自分たちはやればできる」という確信を地域にもたらし、より大きな夢を実現する基盤になるのです。

  • 2025 09.28
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