状況から自由になる

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状況に合わせるだけでは、本当の意味で前には進めません。
”反応”も”対応”も、結局は「状況が主導権を握っている」という点で同じです。
リーダーに求められるのは、状況を出発点にしながら、自分たちの志や価値観で主導権を取り戻すことです。
状況は、旅に出るときの駅のようなもの。
駅がどんなに立派でも、進む方向を決めるのは私たち自身です
目の前の状況に翻弄されるのではなく、志で方向を決め、まず一歩を踏み出す。
そのとき、組織やチームの空気が変わり、状況を活かす力が生まれます。
例えばNPOで補助金が縮小した場合。”対応”なら支出抑制。”創造”なら、地域企業との協働プログラムや参加型クラウドファンディングで資金源と支持基盤を拡げる。などです。

■「今この瞬間」にしか、創造は起きない ― NPO事業の現場から
時間は誰にも等しく流れています。
どれだけ準備を重ねても、どれだけ過去を振り返っても、創造的な行動ができるのは “いま” この瞬間だけです。
これは、NPOの現場でも同じです。
たとえば、ある子ども食堂の運営チームの例:
支援先の子どもの数が想定より少なかったある日、「今日は中止すべきか」と迷ったスタッフがいました。でも一人のメンバーがこう言いました。「せっかく集まったんだから、少人数でも“居場所”として場を開こう」その日、来ていたのはたった3人の子どもたちでしたが、
普段できない深い対話が生まれ、翌週から参加者が倍以上に増えたのです。
これは、”今この瞬間”に向き合ったからこそ起きた創造的な変化です。その場で動かなければ、気づきも、広がりも、生まれなかった。
過去や未来はヒント。でも創造の場は「今」。 過去の経験は、参考にはなっても、今そのままは使えない。未来の構想は、意義ある目標ですが、そこで何かを“起こす”ことはできない。
だからこそ、「今の現場」「今目の前にいる人」「今の手持ちの資源」で何ができるかを考え、動くことが大事なのです。

(リーダーへの問いかけ)
今日は、何を“動かせる日”にしますか?今この瞬間、どんな声を聞き、どんな行動を起こせますか?
「創造のタイミングは常に“今”にある」ことを意識して動くと、私たちの事業や活動は、もっとしなやかで強くなります。

  • 2025 11.10
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