組織をまとめる、行動ステップ運用法

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組織をまとめる、行動ステップ運用法

SDGsの取り組みの大きな道筋と、目標達成を支える沢山の行動ステップを手にしたあなたは、SDGsの深い森の入り口にたどり着きました。でもまず初めにどの行動から取り組めばいいのでしょうか?ある人はまず東に行こう!と言っていますが、別の人は西に向かって行こう!と言っています。ゴールにたどりつくルートは複数あり、どのルートがいいのか迷ってしましました。メンバー全員が、同意のもと、お互い協力しあっていくにはどうしたらいいのでしょうか?ここではその方法を解説していきます。

SDGsの取組を全社に展開する場合、マスターチャートとサブチャート上の詳細な行動ステップは、多分膨大な数になるでしょう。あまりにも行動ステップの数が多くなると、これらの行動ステップに責任を持つマネージャーは、詳細に埋没してしまい「やること(To do)」レベルだけで考えて、全体の中での位置づけ、役割や関係性を見失い、奥深いSDGsの森で、木を見て森を見ない状態に陥ってしまうかもしれません。

そのような状況に陥らないようにする、いい方法があります。

「機能」と「時間」で、行動ステップをグループピングすることです。

(機能別グルーピング)
行動ステップを機能別にグループ化する例としては、研究開発/マーケティング・営業/製造・生産/品質管理/マネジメント/情報システム/総務・人事/広報/製品サービス/顧客リレーションシップ/出荷・輸送・流通/財務管理/新規事業開発などの分類があります。すべての行動ステップは、これらのグループのどれかひとつに収まりますから、機能別にグループ化することで、どんな活動でSDGsの取組を進めようとしているのか、何をしてSDGs関連事業を軌道に乗せようとしているのかが見えてきます。詳細の山に埋もれそうなときは、その行動ステップの機能を思い出すと、やっていることが明快になります。

(時間のフェーズに分けてグルーピング)
優れた戦略や戦術は、ひとつ前のステップに基づいて実行されます。つまりステップを経るごとに次のステップが容易になっていきます。SDGsの取組展開のように、長期にわたるプロジェクトの場合、アプローチ全体の戦術の組み方を理解することが必要になってきます。具体的に何をするかというと、長期間のプロジェクトを時間経過ごとに、フェーズに分けていきます。フェーズ数は3つから、プロジェクトの期間や規模に応じて、増やしていってもいいでしょう。

例えばプロジェクトを3つのフェーズで考えると次のようになります。

フェーズ1:簡単なところからスタート。小さな成功体験を重ね、失敗も成功に向けた学びとして捉える。

フェーズ2:初期の成長を統合し、次のステージに進むための準備を行う。

フェーズ3:より長期的で深い関与をつくりだす。事業基盤を築いて、複雑な戦術の展開を目指す。

(SDGsの取組の場合の例)
フェーズ1:現行活動とSDGsとの関連を調べ、事業の種を発掘する。また成果指標を定める

フェーズ2:SDGsに関する新たなマーケットを発掘し新規事業を開発する。

フェーズ3:新規事業の稼働に向けた設備を建設し生産スタート。

緊張構造チャートで行動ステップを書いて、機能ごとの分類と戦術のフェーズに展開すれば、チーム全員が目標達成のアプローチをより良く理解できるようになり、だれもが木を見て森を見れるようになることで、組織が見事にまとまってきます。

  • 2020 10.30
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