(1)SDGs導入チームの役割
SDGs導入チームの役割は、4つあります。
➀SDGs導入の全体的な結果であるコア目標(最終目的地)の策定
②目標から見た、今のリアリティを正確に把握すること
③メインのSDGs導入行動計画を策定する
④SDGs導入目標と既存の目標とをつなげること
以下、それぞれ説明していきます。
➀SDGs導入の全体的な結果であるコア目標(最終目的地)の策定
目標こそが、組織をまとめ上げる主たる原理です。いい目標は、簡単に組織を束ねます。あなたの考えるSDGs導入の目標は、いい目標でしょうか?
(目標設定ポイント1)その目標はあなたが本当に創り出したいものか
SDGsの一般的な活用目標としては
・企業イメージの向上による多様性に富んだ人材の確保
・生存戦略として持続可能な経営を行う戦略として活用
・社会への貢献や地域での信頼獲得
・新たな事業機会の創出 などがあります。
それらをヒントに考えるのもいいですが、最終的に目標を決める場合は、あなたが本当に創り出したいものか、自問自答してください。いい目標とは、あなたが本当に創り出したいものです。あなたが心の中で最終成果を思い描いて、「これが創り出したい成果か?」の問いに、イエスと言えるものです。もし答えがノーならば、イエスと言えるまで考えてください。
記述内容は、詳細を付け加えればいいというわけではなく、この段階での記述は、細かすぎず大まかであること、曖昧でなく明快であること、綿密ではなく全体像を示していることが必要です。
(目標設定ポイント2)数値化できる目標は数値化しているか
目標設定のポイントの2つめは、数値化できる目標は数値化することです。
数値化可能な要素を数値化することで、より明快な定義ができます。数値化により成果を上げる際の正確さとパワーを手に入れることができます。
数値化の例
より多くの売上 → 売上目標〇〇〇〇万円
より多くの新製品開発 → 年間10種類の新製品開発
新規主要顧客の獲得 → 新規主要顧客30件獲得
(目標設定ポイント3)問題解決ではなく成果を創り出しているか
問題解決は、何か(問題)をなくすための行為です。成果を創り出すというのは、何か(目標)を生み出す行為です。両者は正反対です。問題解決の観点から成果を記述したら、何か嫌なものをなくすことでしかなく、望むものを創り出すことにはなりません。
なくしたいことを書くのではなく、創り出したいことを書くことがポイントです。