近畿財務局和歌山財務事務所主催カードゲーム
財務局と言われても、地域⾦融機関等の検査・監督など市民の生活とは接点が少なく、別世界イメージだったのですが、7月7日財務省近畿財務局和歌山財務事務所・株式会社紀陽銀行・きのくに信用金庫 共催のSDGs de 地方創生カードゲームにサブファシリテーターとして参加し、そのイメージが変わりました。
令和元年5月発表、財務省の資料「地域の課題と財務局の役割〜地域経済エコシステムと財務局〜」のなかで、地域の課題と財務局の役割について「地域経済エコシステム」の各主体の役割・強みを熟知し「つなぐ役割」を果たすことと書かれています。令和に入り持続可能な地域づくりのための取組は、温度差はあるもののどの省庁も例外ではなくなってきているようです。
当日のゲームの展開
そのような中、和歌山財務事務所が旗振り役となり、地元金融機関、行政、大学、企業、市民あわせて64人の大所帯で、みんなで考えるわかやまの MIRAI『SDGs de 地方創生ゲーム』を実施しました。
メインファシリテーターはissue+designの小菅隆太さん。中西將之さんと私の2名がサブファシリテーターとして事務局役などを担当。小菅さんの無駄のない流れるような説得力抜群な解説の後、カードゲーム開始!ゲームが始まるまでは、ゲームルールを理解できるか少し不安げで緊張の面持ち。ゲーム始まると各チームはまず作戦タイム、その後役割分担に沿って動くチーム、総動員で動き回るチームなど、広い会場が手狭に感じるほど皆さんが活発に交渉や相談に動き回っていました。
結果は、人口7、経済10、環境10、暮らし12、それぞれの目標も達成したチームも多く、かなり持続可能なまちになりました。
SDGsを活かしたまちづくりの今後
カードゲームはSDGsと地方創生(地域づくり)の理解だけでなく、参加者の距離感を縮める効果があるので、今後SDGsを地域に展開するためのキックオフに、数多く活用されることになるでしょう。
SDGsを活かしたまちづくり実現のためには、カードゲーム開催後のフォローも欠かせません。縦割り組織の壁、地域間の分断、世代の分断、現在と未来の分断、ジェンダーの分断 など地域にはSDGs達成を阻む様々な分断があります。私はそのような対話を阻む原因に一つに、省庁間の分断があるように思えます。SDGsを活かしたまちづくりでは、省庁間の壁を越えた取り組みが必須になってきます。下図は財務省の資料「地域の課題と財務局の役割〜地域経済エコシステムと財務局〜」に加筆しました。
今回のカードゲームを通して、まちの課題に取り組む地域の事業者の対話と協働の推進だけではなく、それらをサポートするための、省庁内(間)の壁を取り払うことが、持続可能なまちづくりの前提になるという感触を強めました。同時に壁を乗り越えるために、私たちファシリテーターに出来ることは何かを考える貴重なきっかけをいただくことができました。(感謝)